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異議申立手続の迅速化に向けた運用改善

 2016年7月1日、欧州特許庁(EPO)は、異議申立手続の迅速化のために、以下のように、異議申立手続の運用を改善しました。
(1)特許権者は異議申立の通知を受けた日から4月以内に意見書及び手続補正書を提出する必要がありますが、この4月の期間を延長することは、例外的な場合(例えば、特許権者が多数の異議申立に対応しなければならない場合)を除き、原則として認められなくなりました。
(2)異議部は、特許権者から意見書及び手続補正書を受領すると、異議申立人に意見書の提出期間を指定することなく、異議申立人に特許権者の意見書及び手続補正書を送付します。また、異議部は、異議申立人による意見書の提出を待つことなく、特許権者からの意見書及び手続補正書を受領後ほどなくして、口頭審理の召喚状を発送します。なお、口頭審理は、口頭審理の召喚状の発送日から6月後に行なわれます。特許権者及び異議申立人は、口頭審理開催日から2月前まで、意見書及び手続補正書を提出することができます。
 この運用改善により、欧州特許庁(EPO)は、異議申立から審理終結までの期間を、現在の約26月から、2020年を目途に15月に短縮することを目指しております。

[情報元]欧州特許庁HP、欧州特許庁官報(Official Journal EPO)2016, A42-A43
[担当]深見特許事務所 日夏 貴史