2024年11月19日(火)に第2回米国実務セミナー「米国特許出願 成功のためのストラテジー」を開催致しました。
2024年11月19日(火)に第2回米国実務セミナー「米国特許出願 成功のためのストラテジー」を開催致しました。
講師:弁理士法人 深見特許事務所
非常勤顧問 ニューヨーク州弁護士 ワシントン特別地区弁護士 弁理士
山口 洋一郎 先生
~概要~
さて、米国特許制度の下では、特許出願の審査が開始されると、その仕組みが特殊であるため、様々な困難に直面することがあります。拒絶理由通知に応答しても、最終拒絶を受け、継続審査請求(Request for Continued Examination, RCE)を提出しなければならなくなり、RCEを提出してもまた拒絶され、またRCEを出す、というような「RCEの負の連鎖」に入ってしまうことがよくあります。それは、出願人が、非最終拒絶理由通知を受けた後でクレームの補正をすると、審査官は、追加のサーチをして新たな引用例を見つけた場合に、最終拒絶理由通知を出しますが、その結果、出願人はクレームを再度補正しなければならなくなるものの、その補正は考慮されなくなるため、補正後のクレームについて審査を求めるためには、どうしてもRCEを出さざるを得なくなるからです。
他方、審査官には年間出願処理件数のノルマがあります。出願人がRCEを提出すると、その出願は既に審査をしているため、審査の時間短縮になり、ノルマ達成が楽になります。したがって、RCEを連発する出願人は、審査官には大歓迎となってしまっています。そこで今回のセミナーでは、RCEをできるだけ提出せず、審査官のノルマ制度を逆手にとって、審査官にプレッシャーをかけながら、RCEの負の連鎖に入らず、「手強い出願人」として、より早期に安価に特許が得られるストラテジーを紹介しました。