国内裁判例・審決例レポート

国内裁判例・審決例
レポートアーカイブ

国内裁判例・審決例レポート 2024年 第15号

「表示装置」事件
(知財高判令和5年11月14日 令和4年(行ケ)第10113号)

(1)審決取消訴訟において、進歩性の判断の誤りが争点となった事例。

(2)裁判所は、引用発明に技術常識を組み合わせることについて阻害要因がないから、本件発明は、引用文献1及び技術常識に基づいて容易にし得たと判断した(特許庁審決の判断を支持)。

国内裁判例レポート 2023年 第35号

「立坑構築機」事件
(知財高判令和2年3月24日 令和元年(行ケ)第10102号)
(1)審決取消訴訟において、進歩性の判断の誤りが争点となった事例。
(2)裁判所は、引用発明1に引用発明2を適用することについて阻害要因があるから、本件発明は、引用発明1及び引用発明2に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではないと判断した(特許庁審決の判断を支持)。

国内裁判例レポート 2023年 第24号

「銅銀合金を用いた導電性部材、コンタクトピン及び装置」事件
(知財高判令和4年11月16日 令和3年(行ケ)第10164号)
(1)審決取消訴訟において、進歩性の判断の誤りが争点となった事例。
(2)裁判所は、取消事由2(相違点1の判断の誤り)について、引用発明においては、ニッケルの添加が課題解決のための必須の構成とされているというべきであり、引用発明の「合金材料」について、ニッケルの添加を省略して銅銀二元合金とすることには、阻害要因があると判断した(特許庁審決を取消)。

国内裁判例レポート 2023年 第3号

「吹き矢に使用する矢」事件
(知財高判令和4年11月16日 令和4年(行ケ)第10021号)
(1)審決取消訴訟において、進歩性が争点となった事例。
(2)主引例における示唆ないし動機付けの不存在と、阻害要因の存在を認めて本件発明の進歩性を肯定した(特許庁審決の判断を支持)。
(3)引用発明の組み合わせの容易想到性を否定して進歩性を主張するに際しての参考事例。