国内裁判例・審決例レポート

国内裁判例・審決例
レポートアーカイブ

国内裁判例・審決例レポート 2024年 第4号

「車両ドアのベルトラインモール」事件
(知財高判令和5年7月25日 令和4年(行ケ)第10111号)
(1)審決取消訴訟において、進歩性判断が争点となった事例。
(2)特許庁の審決においては容易に想到し得ないとされた相違点に係る構成について、当業者が適宜なし得る設計的事項であると判断し、本件発明の進歩性を否定した(特許庁審決を取消)。

国内裁判例レポート 2023年 第10号

「モニタリング装置」事件
(知財高判平成30年4月16日 平成29年(行ケ)第10139号)
(1)審決取消訴訟において、進歩性の判断の誤りが争点となった事例。
(2)引用発明における条件判断の順序を入れ替えることが、単なる設計変更であるということはできないから、相違点に係る本願補正発明の構成は、容易に想到することができるものではないと判断された(特許庁審決を取消)。

国内裁判例レポート 2023年 第6号

「個人情報に基づいてユーザに注意を促す、情報処理装置」事件
(知財高判令和4年11月29日 令和3(行ケ)10027号)
(1)審決取消訴訟において、進歩性が争点となった事例。
(2)相違点の容易想到性を否定する特許庁審決の判断が支持された。
(3)サービス提供のための処理をサーバを含むシステム全体で行うか単独のユーザ端末で行うかの相違に基づいて、設計的事項ではないとして進歩性を主張する際の参考事例。