国内裁判例・審決例レポート 2024年 第17号
「防眩フィルム」事件
(知財高判令和5年11月30日 令和4年(行ケ)第10109号)
(1) 審決取消訴訟において、明確性要件、サポート要件、実施可能要件に関する判断の誤りが争点となった事例(本稿では、実施可能要件に関する判断のみ検討する。)。
(2) 裁判所は、複数の実施形態に係る記載その他の本件明細書の記載を併せ考えれば、実施可能要件を満たすとして、実施可能要件違反とした特許庁における取消決定の判断を覆した。
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国内裁判例・審決例レポート 2024年 第11号
「噴射製品および噴射方法」事件
(知財高判令和6年3月26日 令和5年(行ケ)第10057号)
(1)審決取消訴訟において、実施例補充型の国内優先権主張出願(後の出願)における優先権主張の効果の認否が争点となった事例。
(2)裁判所は、後の出願の請求項に係る発明は先の出願の明細書等の記載との関係において「実施可能」であるとして優先権主張の効果を認めた(特許庁審決の判断を支持)。
(3)本レポートは、優先権主張の効果認否の判断基礎となる上記「実施可能」に焦点を当てる。
国内裁判例レポート 2023年 第15号
「セボフルランの貯蔵方法」事件
(知財高判平成21年4月23日 平成18年(ネ)第10075号)
(知財高判平成22年1月19日 平成20年(行ケ)第10276号)
(1)特許権侵害訴訟において、クレームにおける「ルイス酸抑制」の用語の意義が明細書等の記載を参酌して限定解釈され、関連の審決取消訴訟において、分割要件違反、実施可能要件違反が指摘された事例。
(2)「ルイス酸抑制」の具体例として、明細書には「化学的中和による抑制」の開示しかないことが問題とされた。「物理的遮断による抑制」(被告方法)とのメカニズムの違いが争点化された。
(3)クレーム拡張型分割出願の参考事例。
- 特許
- 意匠
- 商標
- 新規性(29条1項)
- 公然実施(29条1項2号)
- 進歩性(29条2項)
- 明確性要件(36条6項2号)
- 実施可能要件(36条4項1号)
- クレーム解釈(70条)
- 均等論
- 第1要件
- 補正
- 訂正
- 不使用取消
- 発明の実施(2条3項)
- 分割出願(44条)
- 変更出願
- 引例適格性
- 引用発明の認定
- 相違点の認定
- 特許請求の範囲の減縮
- 相違点の判断
- 動機付け
- 引用発明の適用
- 引用発明の一部の構成の置換
- 周知技術
- 組み合わせ
- 技術分野の関連性
- 課題の共通性
- 作用・機能の共通性
- 顕著な効果
- 阻害要因
- 設計的事項
- 範囲を不確定とさせる表現
- 機能的記載
- 作用効果
- 技術的意義
- 用途発明
- 数値限定
- 新規事項の追加
- 誤記の訂正
- 独立特許要件
- 除くクレーム
- プロダクト・バイ・プロセスクレーム
- 製法限定
- 発明者
- 属地主義
- 域外適用
- 部分意匠
- 変更の適法性
- 優先権の有効性
- 手続違背
- 出訴期間
- 意匠の類否
- 商標の類否
- 称呼
- 称呼同一
- 外観
- 観念
- 結合商標
- 分離観察
- 要部認定
- 識別力
- 取引実情
- 使用証拠
- 漢字
- 語義
- 業界の実情
- 記述的表示
- 品質等表示
- 普通に用いられる方法で表示
- 機械・構造
- 材料
- ネットワーク
- ソフトウェア
- 人工知能(AI)
- 制御
- 化学
- 医薬
- 化合物
- 組成物