国内裁判例・審決例レポート 2024年 第20号
「Tibetan Tiger」事件ほか
(知財高判令和6年4月17日 令和5年(行ケ)第10114号)ほか2件
概要
(1)出願商標(「Tibetan Tiger」、「Nepal Tiger」、「Tibet Tiger」)の識別力の有無が争点となった拒絶審決取消訴訟事例。
(2)商標の識別力の有無の判断における取引実情の重要性を再認識させる事例。
国内裁判例・審決例レポート 2024年 第6号
「AROUSE」事件
(知財高判令和5年1月17日 令和4年(行ケ)第10078号)
複数の引用商標との類似に基づき請求された無効審判の審決取消訴訟で、各引用商標から生じる称呼は各々の引用商標の構成に基づき認定されるとの原則を再確認した事例。
国内裁判例・審決例レポート 2024年 第5号
「KAZE」事件
(知財高判令和5年7月12日 令和5年(行ケ)第10005号)
(1)審決取消訴訟において、デザイン化された文字を含む「KAZE」を構成中に含む出願商標と「KAZE」の欧文字を黒色ゴシック体で表した引用商標との類否が争点となった事例。
(2)審判部、裁判所(知財高裁)ともに、出願商標はデザイン化されていても欧文字4文字の「KAZE」と判読可能と認定し、引用商標と類似すると結論付けた。
(3)構成文字の一部がデザイン化された商標が、判読可能な文字として審査されるか、もはや判読不可能な図形要素として審査されるか、その境界線を考えさせる参考事例。
国内裁判例・審決例レポート 2024年 第3号
「athlete Chiffon」事件
(知財高判令和5年10月12日 令和5年(行ケ)第10038号)
(1)審決取消訴訟において、出願商標「athlete Chiffon」が自他商品役務識別力を欠くとして拒絶となった事例(特許庁の拒絶審決を維持)。
(2)指定役務分野で「athlete」と「Chiffon」の語がどのような態様で、いかなる意味にて用いられているかを一般取引実情として認定し、識別力の有無を評価した。
(3)商標から認識される意味を一般取引実情に基づいて評価する手法に関する参考事例。
国内裁判例レポート 2023年 第36号
「EMPIRE STEAK HOUSE」事件
(知財高判令和5年1月17日 令和4年(行ケ)第10087号)
(1)審決取消訴訟において、図形と文字からなる出願商標「EMPIRE STEAK HOUSE」と引用商標「EMPIRE」との類否が争点となった事例。
(2)審判部、裁判所(知財高裁)ともに、本願商標中の「EMPIRE」部分を要部と認定し、引用商標と類似すると結論付けた。
(3)「●●+識別力の弱い語」の構成からなる結合商標について、構成文字の識別力の強弱差及び一般取引実情を考慮しつつ、要部抽出が行われるべきかを判断した参考事例。
- 特許
- 意匠
- 商標
- 新規性(29条1項)
- 公然実施(29条1項2号)
- 進歩性(29条2項)
- 明確性要件(36条6項2号)
- 実施可能要件(36条4項1号)
- クレーム解釈(70条)
- 均等論
- 第1要件
- 補正
- 訂正
- 不使用取消
- 発明の実施(2条3項)
- 分割出願(44条)
- 変更出願
- 引例適格性
- 引用発明の認定
- 相違点の認定
- 特許請求の範囲の減縮
- 相違点の判断
- 動機付け
- 引用発明の適用
- 引用発明の一部の構成の置換
- 周知技術
- 組み合わせ
- 技術分野の関連性
- 課題の共通性
- 作用・機能の共通性
- 顕著な効果
- 阻害要因
- 設計的事項
- 範囲を不確定とさせる表現
- 機能的記載
- 作用効果
- 技術的意義
- 用途発明
- 数値限定
- 新規事項の追加
- 誤記の訂正
- 独立特許要件
- 除くクレーム
- プロダクト・バイ・プロセスクレーム
- 製法限定
- 発明者
- 属地主義
- 域外適用
- 部分意匠
- 変更の適法性
- 優先権の有効性
- 手続違背
- 出訴期間
- 意匠の類否
- 商標の類否
- 称呼
- 称呼同一
- 外観
- 観念
- 結合商標
- 分離観察
- 要部認定
- 識別力
- 取引実情
- 使用証拠
- 漢字
- 語義
- 業界の実情
- 記述的表示
- 品質等表示
- 普通に用いられる方法で表示
- 機械・構造
- 材料
- ネットワーク
- ソフトウェア
- 人工知能(AI)
- 制御
- 化学
- 医薬
- 化合物
- 組成物